関節リウマチは原因不明の病気で、免疫の異常により関節を包む滑膜に炎症が起こり、それが増殖して骨や軟骨を破壊します。放置すると関節が破壊され、日常生活に支障をきたすこともあります。
近年、骨および軟骨の破壊を積極的におさえる薬としてメトトレキサート、さらに骨破壊を強力におさえることが可能な生物学的製剤が導入され、治療の目標が寛解を目指せるようになりました。
関節リウマチは、これまで不治の病とされてきましたが、新たな治療法が開発されたことにより、完全寛解も夢ではなくなりました。
よくある質問
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- Q
- 21歳の女性です。指のあちこちがはれて痛みます。若くてもリウマチになるのでしょうか。
- A
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リウマチは若くてもかかります。。
リウマチは年寄りがかかる病気と思われていますが、各年代でかかります。多いのは働き盛りの30、40、50代ですが、16歳以下で発症する子どものリウマチもあります。
リウマチと診断された年齢
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- Q
- 何科に行けばよいのですか。
- A
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リウマチの専門医に診ていただきましょう。。
日本リウマチ学会専門医制度(内科医の場合・整形外科医の場合)
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- Q
- 痛みが強くなりました。何とかならないでしょうか。
- A
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適切な治療で痛みは軽くなります。。
リウマチの活動性をおさえコントロールする薬と、炎症をおさえ痛みをやわらげる薬があります。 たくさんの種類がありますから専門医があなたの体質と症状に合う薬を見つけてくれます。
リウマチ薬の種類
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- Q
- 病院ではたくさんの薬がでます。大丈夫でしょうか。
- A
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治療に必要な薬です。医師を信頼し、薬の性質、効能を理解し、納得して飲みましょう。。
薬は
- リウマチの薬のほかに、副作用を防ぐ胃薬やビタミン剤など種類が多くなります。
- 自分勝手に判断しないで、主治医の指示通りに飲みましょう。
- 指示通りに飲まないでいると、主治医は薬の効果を正しく判断できないことがあります。
薬の副作用
- 薬には両刃の剣のように、効果と副作用の両面があります。漢方薬にも副作用があります。
胃の痛み・口内炎・湿疹・かゆみ・むくみなど、これまでとちがう症状を感じたら早急に主治医に相談しましょう。
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- Q
- 胃が痛むようになりました。
- A
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おかしいと思ったら、すぐ先生に相談しましょう。。
抗リウマチ薬の副作用が多彩で、何でも起こり得ます。頻度の高い副作用は皮膚や粘膜の障害、骨粗鬆症、胃腸障害です。肺、肝臓、腎臓の副作用はまれですが、あります。
副作用には薬のアレルギーによるものと作用によるものとがあります。
副作用を防ぐことはできません。早期に発見して薬を中止することで、大部分の副作用な改善します。
早期発見のコツは- 飲んでいる薬の副作用を知っておく。
- 副作用は飲み始めて3か月以内に起こることが多いので、その間に何かあったら主治医に相談。
- 定期的に検査を受ける。
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- Q
- 病院でたびたび採血されます。何のためでしょうか。
- A
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炎症の強さ・治療の効果・薬の副作用などを知るためです。。
関節リウマチの検査
【1】血液検査- 関節リウマチの活動性を知る検査
- CRP
- 血沈
- MMP-3
- 合併症や薬の副作用をチェックする検査
- 白血球の数
- 白血球の分画(種類)
- 赤血球・ヘモグロビン
- 血小板
- AST(GOT)ALT(GPT)
- γGTP
- Cr(クレアチニン)
- HbAlc
- LDL-コレステロール
- 関節リウマチの診断に役立つ検査
- リウマトイド因子(RF)
- 抗CCP抗体
【2】尿検査
- 蛋白
- 糖
- 尿潜血
【3】X線検査やエコー、MRIなどの画像検査
- 関節のX線(レントゲン)写真
- 関節エコー
- 関節MRI
- 胸部X線写真
- 関節リウマチの活動性を知る検査
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- Q
- 主治医との良い関係をつくるには、どうしたらよいのでしょうか。
- A
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良い関係をつくるため、患者は次の項目を参考にしてください。。
- 手際よく受診するために、診察の前に病状の経過や質問事項をあらかじめメモしておきましょう。
- 医師の指示を守ることも大切です。わからないことは積極的にききましょう。
- 主治医との信頼関係が、治療効果を高めます。できるだけ病院のハシゴはさけて
- リウマチはすぐなおる病気ではありません。なおりたい一心で、次から次へと病院を変えることはあまりおすすめできません。
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- Q
- 自分で気をつけることを教えてください。
- A
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リウマチの「基礎療法」が大切です。。
- リウマチという病気をよく知る
- リウマチの治療方法をよく知る
- リウマチ患者の日常生活の注意
- 関節の保護
- 体調の管理
- ストレスをためない
- 食事の注意
- 家庭での早期からのリハビリ治療
※個々にあった運動はリウマチ専門医、リウマチのわかる理学療法士、作業療法士の指導を受けましょう。